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皮膚がん

皮膚がんとは?

皮膚がんとは?

皮膚がんは、皮膚細胞に生じた悪性腫瘍(がん)の総称です。メラノーマ(ホクロのようながん)などもありますが、湿疹のような症状として現れ、またその後もホクロのような形態を成したりするため、がんと認識できず受診が遅れてしまうというケースが見られます。湿疹への市販薬の効果が見られない、ホクロが急に大きくなったという時は、決して甘く見ず、早期にご相談ください。早期発見・早期治療ができれば、十分に治癒が見込めます。

皮膚がんの主な種類・症状

基底細胞がん

特に高齢者に多い皮膚がんで、黒色(まれに肌に近い色)をしています。初期段階ではホクロに似ていますが、放置すると大きくなったり、中央部が崩れたりします。内臓への転移を起こすことはまれですが、皮下へ進行して骨に影響を与える可能性があります。

症状

  • ホクロが徐々に大きくなる
  • ホクロのような形状で光沢がある(ホクロには光沢がない)
  • 中央部が崩れている
  • 形がいびつ(左右非対称) など

悪性黒色腫(メラノーマ)

色の濃い不規則な形のホクロや、既存のホクロの急激な変化として現れる、いわゆる「ホクロのがん」です。皮膚がんの中でも特に悪性度が高く、進行すると内臓転移を起こします。

症状

  • ホクロが徐々に(あるいは急に)大きくなる
  • 周囲の皮膚との境界が曖昧
  • 表面に隆起がある
  • 形がいびつ(左右非対称) など

有棘細胞がん

紫外線を浴びやすい場所(顔面や手の甲など)にできやすいのが特徴です。基底細胞がんより成長が速く、転移の可能性もあります。表面がジクジクとしていて崩れやすく、細菌感染を起こすと悪臭を放つようになります。

症状

  • 皮膚から盛り上がったしこりがある
  • 顔面やおでこ、手の甲などにできている
  • 表面がジクジクしている
  • 悪臭がある など

ボーエン病

先述した有棘細胞がんの初期段階です。赤い色をしているため、湿疹と間違われやすいのが特徴です。市販の薬を使っても湿疹が引かない場合は、このボーエン病が疑われます。

症状

  • かゆみのない湿疹がある
  • 市販の塗り薬が効かない
  • 徐々に大きくなる など

皮膚がんの原因

  • 紫外線への過度の曝露
  • 遺伝的要因
  • 免疫機能の低下
  • 慢性的な炎症や傷
  • 化学物質への曝露 など

皮膚がんの治療

視診と触診のうえ、疑わしい場合には精密検査(ダーモスコピー・皮膚生検など)を行って診断します。ホクロやイボ、湿疹と見分けが困難なこともあるので注意が必要です。

治療法は皮膚がんの種類、大きさ、深さ、部位によって異なります。早期発見・早期治療が重要で、適切な治療を行うことで完治の可能性が高まります。他のがんと異なり、皮膚がんは患者様ご自身の目で見つけられるため、疑わしい症状がある場合は、早めに当院へご相談ください。

外科的切除(手術)

局所、あるいは全身麻酔下で、腫瘍とその周囲の正常組織を含めて切除します。当院では初期段階の皮膚がんに対する日帰り手術を行っています。形成外科的技術を用いて、機能と整容面に配慮した手術を行います。

化学療法(抗がん剤)・放射線療法

術後の再発予防、あるいは手術による根治が難しい場合に選択します。後者は進行した皮膚がんや高齢者の場合などが該当します。医療技術の進歩により、日常生活への影響を抑えながらの治療ができるようになっています。不安がらずに治療に臨んでください。

※他の医療機関へのご紹介となります。不安なことは遠慮なくお尋ねください