水虫とは?
水虫は、白癬菌(はくせんきん)というカビの一種が皮膚に感染して起こる皮膚疾患です。医学的には「白癬」と言い、主に足の指の間や足裏に発症しますが、手や頭皮などに起こることもあります。湿気や温度の高い環境で菌が繁殖しやすいため、特に梅雨や夏場に症状が悪化しやすいのが特徴です。
水虫の種類と症状
趾間型(足の指の間)
- かゆみ(程度は様々)
- 皮膚の白化やふやけ
- 皮むけ など
小水疱型(足の裏)
- 小さな水ぶくれ
- かゆみ・痛み
- 皮むけ など
角質増殖型(かかと・足の側面)
- 皮膚の肥厚
- ひび割れ
- かかとの硬化 など
爪白癬(手足の爪)
- 爪の変色(白、あるいは黄色に濁る)
- 爪の変形(厚みが増す)
- 爪が割れやすくなる など
水虫の感染経路
白癬菌は、高温多湿の環境を好みます。そのため、以下の環境下で感染が起こりやすいと言えます。
高温多湿な環境下
- 蒸れやすい靴の着用(革靴・ブーツなど)
- 公共の浴場・更衣室
※糖尿病の方は、水虫に感染しやすいため特に注意が必要
家庭内感染
- 風呂場の床
- 足ふきマット
- スリッパの共有 など
水虫の治療
水虫の治療は、抗真菌薬を用いた薬物療法が中心となります。治療を途中で中断すると症状の悪化や再発の可能性がありますので、医師の指示通りの期間はしっかりと治療を続けることが大切です。
水虫は感染性の皮膚疾患ですので、発症後は周囲への感染拡大にも注意が必要です。家庭内感染も多いので、疑われる症状が見られる場合には、早めに当院へご相談ください。
薬物療法
外用薬
抗真菌薬の軟膏やクリームを使って治療します。水虫の多くは角質のみの感染ですので、これによって治療できるケースがほとんどです。
内服薬治療
重症例や爪白癬の場合に使用を検討します。
完治の徹底と再発防止
薬物療法を始めてから数日~1週間ほどで、水虫の症状が軽快することが多いです。しかし、その状態でも白癬菌は各室内に潜んだままですので、治療を中断すると再発する可能性があります。自己判断で治療を止めず、完治を確認するまで根気よく治療を続けましょう。
また、水虫は再感染のリスクがあります。革靴やブーツの着用を控える、こまめに靴下を変える、皮膚の清潔を保つなど、再感染の防止にも意識を向けましょう。